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2007年2月 1日 (木)

忘れられない死と、慣れてはいけないこと

淡~い恋心を抱いていました。

小学生のとき、近所に住んでいた大好きなお兄さん(以下H兄ちゃん)。

H兄ちゃんは、子供好きで面倒見がよく、近所の子供たちが慕っていました。

家が工務店で、おじさんもおばさんも子供好きで面倒見がいい。

近所の子供たちはよく声をかけてもらったものです。

私は「おねだり」がうまくできません。親にもしたことがない。

でも、H兄ちゃんには1度だけ、思いきり「おねだり」した覚えがあります。

H兄ちゃんは、こよなくバイクを愛すバイク乗り。

そのバイクがかっこよくて、「危ないからダメ」というH兄ちゃんに、

せがんでせがんで、1度だけという約束で乗せてもらいました。

危険のないように、国道ではなく土手へ続く、

ほとんど人の通らないコースを乗せてくれました。

そんな慎重なH兄ちゃんが夏のある日、バイクの事故で亡くなりました。

飛び出してきた人を避けようとしてのことらしいです。

事故の翌日、友達からの電話で死を知らされたとき、

「そういう冗談嫌い!」と怒った記憶があります。

お葬式。

茫然自失で、じっと動けないおばさん。

棺にすがって号泣するおじさん。

子供ながらに、こんなに辛い光景があるだろうかと感じました。

そして、献花のときに見た、棺の中のH兄ちゃんの顔。

いまでも、今見たように鮮明に浮かびます。

生きて話をしていたときの、笑った顔を思い出したいのに、棺の中の顔が浮かぶ。

亡くなる前日だったか、当日だったか、記憶が定かではありませんが、

(たぶん当日)の午後、工務店の前を通りかかり、作業するH兄ちゃんと、

他愛ない言葉を交わしました。

そのときは、もう恋心を自覚していたので、おこちゃま扱いされたことで、

プイッとすねて悪態をつきました。

H兄ちゃんは「あはは」と笑っていました。

それが最後。

もう会えなくなるなんて思わなかったからの悪態。

悩んでもがいて反省しても、「悔やまない主義」ですが、あの日の自分は悔いです。

死があっけなく訪れることの残酷さと現実。

たった数時間前に話していた人がいなくなることの、痛さと怖さを知りました。

H兄ちゃんの死から、死生観を考え、持つようになりました。

命の重みを考えるようになりました。

現代、あまりに人の命が軽んじられているように思えてならない。

死に対する感覚が鈍っているように思えてならない。

身内で殺しあうギスギス感。

死んだ人は生き返ると思う現代っ子。

自分は大丈夫だと思い込み、後を絶たない飲酒運転。

「死ね」「殺す」と罪悪感皆無で吐く…困ったひとたち。

そんな現実を腹立たしく思っているのに、

先日、朝起きてつけたテレビから流れる殺人のニュースに、

「またか」と思った自分にゾッとしました。

恐ろしい状態に麻痺しているのだろうか。

以前、あまりに凄惨な殺傷事件のニュースがショックで、大泣きした私を、

「受け止めすぎないように」と友達が心配してくれましたが、

とんでもない事件や状況に、慣れたくない、慣れてはいけない。そう思います。

「またか」と思った自分、大いに反省しました。

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コメント

おはようございます。
記事を読んでいて、場面が鮮明に頭に映像化されました。
人の死って、悲しいですね。
先日、交通事故でお子さんを亡くした風見しんごさん、とてもとても悲しんで、でも、必死に立ち直ろうとして。
代表として「死とは悲しいものだ。」と伝えてくれた気がしました。

投稿: 寝起きのパンダ | 2007年2月 2日 (金) 08時30分

逆縁、悲しい事ですよね。
老少不定の世の中にあって逆縁も仏縁の一つであり、逆修も仏道を修する一つの形である事に変わりありません。縁を大切にしていきたいものですね。

投稿: グッピーちゃん | 2007年2月 2日 (金) 08時51分

寝起きのパンダさん、こんばんは。
人の死は、なんとも言い難く心が痛いです。
風見しんごさんのお嬢さんの事故、悲しすぎますね。
風見さんの姿が、おじさんとおばさんの姿と重なり、「死の悲しみ」がニュースを見ていて伝わってきました。


グッピーちゃん、こんばんは。
H兄ちゃんは亡くなったとき、確かまだハタチだったと思います。彼の死で、初めて逆縁という言葉を知りました。おじさんとおばさんの姿があまりにも辛く、絶対に母にそんな辛い思いをさせたくない、逆縁にはならないように、と思っています。

投稿: 蓮 | 2007年2月 2日 (金) 23時11分

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